東京都知事選挙政策

 

初めまして、石井均と申します。愛知県出身です。三菱UFJ銀行(旧東海銀行)に勤務時代、東京で合計6年間生活しています。住居は、下高井戸と飯田橋と浦安でした。特に飯田橋には5年数カ月住みまして、思い出がいっぱいあります。さて、この度東京都知事を目指すことになりました。私には、政策があります。みなさまにご紹介したいと思います。

 

 

1.新型コロナウイルスの対策

ウイルスの治療薬と予防薬を発明しました。ズバリ、尿素を原料とした薬です。

 

この薬はウイルスの機能を直接停止する世界初の薬です。回復力は従来の薬と比較して、劇的に早くなります。予防薬としても効果はあるので、ワクチンとしても使用できます。予防薬の効果がなくなると、病気にかかるリスクがありますが、再び薬を投与すれば治ります。感染リスクに対応できるので、通常の生活が問題なくできて、経済活動も自由に行えます。

 

発明の内容

 

ウイルスの基本構造は、粒子の中心にある核酸と、それを取り囲むカプシドと呼ばれるたんぱく質の殻から構成された粒子である。

 

核酸とは、DNARNAのことである。

 

DNARNAは塩基間で水素結合しているが、変性剤を加えてアルカリ性にすると、水素イオンを放出するため変性し、DNARNAの二重らせんが1本鎖ごと2本に分離する。

 

変性剤を加えてDNARNAを壊すことにより、ウイルスの機能を停止する。

 

人体に害のない変性剤としては、尿素が考えられる。尿素薬は日本も含め、世界のどの国でも製造が可能です。

 

発明の効果

 

変性剤というウイルス性疾患の治療薬を人体に投与して、ウイルスの機能を停止することによりウイルス性疾患を治療する。

 

ウイルス性疾患が発生する前に、変性剤というウイルス性疾患の予防薬を人体に投与して、体内に蓄積されると、ウイルスに汚染された時に、ウイルスの機能を停止することによりウイルス性疾患を予防する。さらに予防薬をうがいしてウイルス性疾患を予防する。

 

変性剤というウイルス性疾患の消毒薬を使用して、ウイルスの機能を停止することにより消毒する。

 

発明を実施するための形態

 

変性剤というウイルス性疾患の治療薬を飲み薬として飲むか、注射により投与する。

 

変性剤というウイルス性疾患の予防薬をウイルス性疾患が発生する前に飲み薬として飲むか、注射により投与する。

 

変性剤というウイルス性疾患の予防薬をうがい薬として、うがいする。

 

変性剤というウイルス性疾患の消毒薬を手洗いに使用する、机などの接触面に散布する、空気中に散布する、などをして消毒する。

 

 

2.東京オリンピックの開催

来年に延期された東京オリンピックを開催します。私の発明したウイルスの機能を停止する薬が世界で使用されれば、問題なく開催できます。私は、前回の東京オリンピックが開催された昭和39年生まれです。なぜか、オリンピックに縁を感じます。当時の日本は高度経済成長時代で、オリンピックで先進国の仲間入りを果たしました。国家の威信をかけた東海道新幹線は突貫工事により、東京大阪間の開通にこぎつけました。今回のオリンピックは、前回と比較して、日本に元気がありません。新幹線に代わり、リニアという新技術が登場しましたが、東京オリンピックの構想段階で、国家の威信をかけてリニアを開通するといった議論もありませんでした。今の日本には、国家の威信など、死語になりつつあります。私は今回の東京オリンピックで日本の生まれ変わりを果たしたい。そういう意義のあるオリンピックであると思います。私が東京都知事に就任すれば、東京オリンピックの広告塔として、海外に積極的にアピールしていく所存です。

 

3.都政の見える化

 

政治が一流な国は、予算編成や政策決定の過程がガラス張りになっていて、政治の見える化ができていて、国民は政治を信頼しています。私は都政も同様にして、都民に情報公開を徹底して、信頼を得たいと思います。また、そうすることにより、税金の無駄遣いも、無くなると思います。情報公開の手段は、インターネットを通して、発信します。

 

都議会の議論の内容はネットで公開します。議会対策と称する質問取りなどの根回しは都庁官僚が受け持ちます。私はこうした慣習もなくして、ネットで質問を公開するのです。返答の期限もあらかじめ決めておきます。

 

知事は執行機関であり、議会は議事機関です。

 

議決機関としての権限は、条例の制定、予算の決定、決算の認定、契約の議決、意見書・決議の提出、都政全般にわたる調査・検査、都民からの請願・陳情です。こうした議論の内容を全て公開します。

 

都民からの請願・陳情も、都庁で受付の担当部署を設置して、ネットを通して、受ければいいと思います。そして情報公開します。必ずしも議員に陳情する必要はないのです。

 

都議会は127人の議員からなりますが、人数が多すぎるという議論が起こるかもしれません。政務活動費の年間720万円は第2生活費と呼ばれていますが、カットの対象として、議論されるでしょう。

 

都知事は予算編成権を所持します。予算決定過程もネットで情報公開します。ヨーロッパでは、費用対効果で3倍ないと、公共工事は行なわないのが一般的です。東京都の予算決定過程でも、費用対効果を検証する組織を立ち上げ、予算を執行するか議論します。入札もネットで公開して、参加企業や入札金額、落札金額を全て公開します。予算編成過程を公開することにより、税金の無駄遣いを無くします。

 

外郭団体と天下り問題です。都政と密接に関係した事業を行う管理団体が33社あり、5年間に150人程度天下りしています。運営状況の報告を求められる報告団体が51社あり、 5年間に80人程度天下りしています。こうした天下り先は、完全民営化をするか、都庁の組織に合併するなどして、天下りを廃止するとともに、税金の無駄遣いを無くします。

 

建築系企業にも5年間に100人程度天下りしています。東京都のオリンピック関連工事は、予定価格に対する落札率が99%台というのが多かったようです。予定価格を公表するべきかという議論もあります。

 

入札で談合や癒着の疑いがあるようでは、都民の信頼は得られません。入札方法には、一般競争入札、指名競争入札、随意契約の3つの種類がありますが、一般競争入札の100%実行を目指して、入札の透明性を高めたいと思います。

 

 

4.待機児童問題

東京都の待機児童は5500人ですが、隠れ待機児童も含めると、30,000人とも言われています。待機児童の根本問題は、保育園の設置基準が厳しく、特に都心では、保育園が設置できないのです。このままでは、この問題は解決できません。

 

香港では、なんと、保育園がありません。一般家庭でも、フィリピン人やインドネシア人を中心とした住み込みのお手伝いさんを雇うのが普通なのです。香港の夫婦は、家事と子育てをお手伝いさん任せて、共稼ぎするのがあたりまえなのです。欧米では、富裕層を中心に、ベビーシッターを雇う人も多いです。このように、保育は保育園に頼る必要はないのです。

 

東京都でベビーシッターを雇い契約職員として登録します。雇用条件は、保育士資格保有者で、時給1500円程度でいかがでしょうか。待機児童のいる家庭は、東京都にベビーシッターを申し込むことで、待機児童問題は解決します。現在は保育園は無料ですから、ベビーシッター料も無料にしたいです。私は、本当は、消費税を財源にした保育園無料には反対です。この方法の唯一の問題点は、財源の確保です。先にも述べた通り、都政の見える化をして、税金の無駄遣いを無くして、財源を確保したいです。待機児童問題は優先順位の高い政策ですから、何とか問題解決したいです。

 

 

5.待機介護老人問題

東京都の特別養護老人ホームの待機者数は30,000人程度です。しかし、入居条件が、要介護1から要介護3に厳しくなったため、待機者数は減りました。

 

日本の介護は、介護保険が始まってから、崩壊しているようです。要するに、厚生労働省が、介護を民間に丸投げしてしまったのです。もう、国では面倒を看れないとして、弱者切捨て政策です。民間介護業者は参入規制がないので、どんどん参入してきましたが、現場の労働環境は最悪で、人手不足が続いています。現在の介護保険制度では、ビジネスモデルが成り立たないのです。介護で働く人は、特に資格も必要ないため、仕事がない貧困層が集まり、仕事が厳しくて続かず、風俗の世界に身を転じる人も多いようです。

 

介護保険料は官僚の天下り先に資金が流れており、介護業者は反社会の参入もあり、介護費用の架空請求もあるし、日本は絶望的な超高齢化社会となりました。

 

福祉先進国の北欧は、介護士は公務員です。そして、在宅介護が基本です。在宅介護を希望する人が多く、在宅の方が人間らしい生活ができるし、費用も安いのです。実は日本の老人も、在宅介護を希望する人が多いのです。

 

私の理想の介護政策は、東京都で介護士を契約社員として雇用して、登録します。雇用条件は、時給1500円程度でいかがでしょうか。介護福祉士などの有資格者は、別途手当を支給することも検討します。申し込み条件は、要介護1ぐらいからの在宅介護で、費用は年金受給額と保有資産を考慮して、特別養護老人ホーム並みの料金設定にすれば良いと思います。

 

この方法の問題点は、国の介護保険制度と異なる制度を制定する訳で、果たして可能なのかどうか、不透明な点です。あとは、財源の確保です。先にも述べた通り、都政の見える化をして、税金の無駄遣いを無くして、財源を確保したいです。待機介護老人問題は優先順位の高い政策ですから、何とか問題解決したいです。

 

 

 

6.木造住宅密集問題

 

東京都の荒川区を中心とした下町では、木造住宅が密集していて道路が狭く、救急車や消防車が入れない場所が多くあるそうです。これは安全防災の面から大問題です。都心では多くの箱ものが作られていますが、そんな政策より、木造住宅密集問題の方が、はるかに優先順位が高い政策です。

 

私は銀行員として最初の配属されたところは、愛知県豊田市でした。当時の豊田駅前周辺は、道路が狭く古い町並みでした。そこで、駅前再開発として、道路の拡張工事が行われ、それに伴い店舗や住居が建替えられました。住人は、敷地の一部が拡張された道路として市に売却されて、その売却代金と保証金を豊田市から受取、一旦引っ越しして、店舗や住居を壊して再び建て直すという、大変な負担がかかる開発でしたが、数年間かけて、やり遂げました。今では、豊田駅前周辺は、全然違う町並みとなりました。

 

東京都の木造住宅密集問題も、同様に、お金と時間をかけて、粘り強く再開発する以外、方法はありません。住民の理解と協力が必要不可欠です。現在のままでは、万が一、火事が発生した場合など、大変危険です。優先順位が高い政策ですから、早速取り組みたいと思います。

 

 

 

7.貧困格差問題

 

貧困格差問題の原因は、非正規雇用の増大と、最低賃金の伸び悩みです。

 

この問題解決は、地方自治体より国の政策かもしれません。東京都としてどこまで踏み込めるか未知数ですが、とりあえず私の考えを述べます。(少し長くなります)

 

日本国民の消費は、バブル崩壊以降ずっと下がり続けてきた。総務省の家計調査によると、2002年には1世帯あたりの家計消費は320万円をこえていたが、現在は290万円ちょっとしかない。先進国で家計消費が減っている国というのは、日本だけなのです。実質賃金の国際比較をすると、1997年を100とすると、2018年は、スウェーデン, 138.4、オーストラリア, 131.8、デンマーク, 123.4、フランス, 126.4 ドイツ, 116.3、スウェーデン, 138.4 アメリカ, 115.3 イギリス(製造業), 125.3、日本89.7 となります。世界中の国で賃金が大きく上昇している反面、日本だけが断トツに減少しています。賃金が減るから家計消費も減るのです。日本で賃金がわずかに上昇しているのは大企業の正社員だけです。

 

日本のさらなる問題は貧富の格差の増大です。日本の貧困率の高さは、日本の子どもの貧困率は13.9%で、先進国OECD35カ国中の中でもワースト2位、(アメリカに次ぐ)(OECD資料より)です。貧困率は、収入などから税金や社会保障費などを引いた「等価可処分所得(世帯の可処分所得を世帯員数の平方根で割った数値)」の中央値の半分未満しかない人の割合のことです。等価可処分所得(以下、可処分所得)の中央値は、年間245万円(2015年)。つまり年間122万円未満の可処分所得しかない世帯を相対的貧困層、その割合を貧困率というわけです。日本に住む7人に1人の子どもと、子のひとり親世帯では半数以上が貧困に苦しんでいます。(OECD35カ国中ワースト1位)(厚生労働省子どもの貧困率より)

 

中小企業経営者の団体である経済同友会と日本商工会議所は賃上げに反対しています。彼らの主張は、最低賃金を上げると倒産する中小企業が続出する。というものです。イギリスなどヨーロッパの先進国は最低賃金を引き上げても企業の倒産の増加はありませんでした。また賃上げで倒産すると主張する経営者は、会社を成長させるという視点がなく、資質がありません、経営者として無能だと告白しているのです。多くの財界人は、生産性の向上により中小企業が自発的に賃上げできる環境を整備すべきである。と要望しています。しかし、経営者は30年以上も自発的に賃上げしてこなかったことは歴史が証明しています。経営者の自主性に任せて、あっさり裏切られました。その結果は他の先進国の経営者は20年で給料を1.8倍に増やしたのに、日本の経営者は9%減少させ、経済の低迷が、子供の貧困、格差社会など様々な社会問題が引き起こされたのです。人口減少社会では賃上げは国益であり、国主導で最低賃金を引き上げるべきです。この唯一の解決策は、生産性の向上です。

 

日本生産性本部がまとめた2017年における日本の労働生産性(時間あたり)は47.5ドルで、主要先進国では最下位でした。1位の米国は72ドル、2位のドイツは69.8ドルなので、日本の生産性は米国やドイツの3分の2程度しかありません。日本の労働生産性が先進国中最下位なのは1970年代からずっと変わっておらず、日本の生産性がよくなったことは一度もないというのが現実なのです。例えば日本企業では、1万ドルを稼ぐために、平均すると29人の社員を動員し、7時間超の労働を行っています。ところが米国企業は、労働時間こそ日本と同じ7時間だが、社員数はわずか19人です。ドイツは25人と社員数は米国より多いが、労働時間は1時間以上も少なく6時間弱で済んでいます。つまり日本企業は、大人数で長時間労働しないと同じ金額を稼げていないということになるのです

 

労働生産性の向上とは、賃上げと同じと思ってください。生産性向上を妨げている日本病の主犯は何か。それは中小企業です。日本企業の99.7%を占めて、これまで日本経済を支えてきたと言われる357万の中小企業なのです。日本企業が生み出す最先端技術は、普及率が低いのは、中小企業が多いからです。中小企業は利益が少なく設備投資にかけるお金がないのです。売り上げや経費が大きくないので、最先端技術を入れるメリットもなく、効率の悪い方法でもやろうと思えばやれてしまうのです。大企業ほど社員教育が充実していて、生産性が高まるが、中小企業には社員教育の機会が少なく、生産性を高めようとしている企業も少なく、補助金をばらまいても焼石に水なのです。給料を上げれば、会社の統合、再編が進み企業数は激減します。それは社長も激減するので、本質は労働者ではなく社長の失業率が上がるのです。さらに中小企業の優遇措置が受けられなくなります。そのため、経営者は賃上げに反対しているのです。

 

中小企業の統廃合を進めるために補助金を使うのは有効です。例えば、企業が合併した場合、それぞれの企業に1000万円の補助金を出すのです。さらに経営効率を上げて、労働生産性を高めるために、専門家にアドバイスをもらってください。経営コンサルタント料を100万円まで補助をするのです。しかし、補助金を出す条件を付けます。同一労働同一賃金を実施して、最低賃金を時給1500円、年収300万円とするのです。

 

まず、最初にやるべき政策は、非正規雇用の格差をなくす同一労働同一賃金です。同一労働同一賃金を定めた「働き方改革関連法案」が成立し、20204月から施行されます(ただし、中小企業への適用は20214月から)。中小企業への適用が遅くなるのは、理解できません。しかしこれだけでは、正社員の特権である、厚生年金と健康保険が非正規社員に与えられません。ここでは詳しく述べませんが、私は公的年金と医療保険制度の改革を訴えていますが、それを実行すると、非正規社員の差別はなくなります。さらに、年金と医療保険の企業負担がなくなるので、最低賃金を時給1500円に引き上げる原資に充てることもできます。

 

ちなみに、日本の上場企業は20年間に営業利益が2倍になりましたが、賃金はマイナスなのです。特に非正規雇用を増やして、賃金を減らしてきました。これは、弱者切捨てです。経営者の道徳心、倫理観の問題なのです。経営者の意識を変える必要があります。

 

景気対策とは、賃金を上げることです。アベノミクスによる量的緩和政策も、インフレを起こすと企業収益が上昇して、その結果、賃金が上昇する、という目的なのです。コロナが発生する前の先日、あるテレビで自民党の若手政治家が景気対策について討論していました。司会者から賃金を上げる必要があると言うと、みなさん、今は景気が悪いから、賃金を上げられないと答えていました。政治家のみなさん、賃金が上がらないから景気が悪いのです。政治家が賃金を上げられないと答えるのは、景気を良くする方法が分からないと答えるのと同じなのです。それならば、なぜ政治家になったのですか。自分で政治家の資格はないと言っているのですよ。

 

 

 

8.少子化問題

 

日本は先進国の中で、一番早いスピードで少子化が進んでいます。少子化は、経済が衰退し、税収も減少し、借金が世界一の日本の未来に希望が持てず、不安が増大するばかりです。少子化問題は随分昔から言われてきましたが、有効な政策が打てていません。日本の政治家は、日本の未来に対するビジョンがなく、無責任と言えるでしょう。

 

少子化問題の本質は簡単です。現在の日本の若者が経済的に苦しく、結婚も子育てもできる経済的余裕がないのです。20歳代の日本人の6割が貯蓄ゼロなんです。若者に対して所得の再配分を実施することが問題解決の政策です。

 

先にも述べましたが、最低賃金を時給1500円、年収300万円に設定する。ここでは詳しく政策を述べませんが、消費税を廃止して、実質所得を増やす。消費税は国の政策ですね。結婚祝い金として、男女それぞれに100万円支給する。子供の出産祝い金として100万円を支給する。子供手当を所得制限付きで支給する。例えば、世帯年収300万円以下で月5万円、400万円以下で月4万円、500万円以下で月3万円、などです。

 

問題は財源です。少子化問題は優先順位が高い政策ですから、財源がないでは済まされません。財源は無理やりでもねん出する必要があります。行政改革を断行して税金のムダをなくす。所得の再配分により、優先的に予算を確保する。政治の仕事とは、税金の集め方と使い方を決めること、すなわち、所得の再配分をすること、富めるものから貧しいものに所得を配分して、国民全体で社会福祉を支えることなのです。日本人は若者が選挙に行かないため、若者に対する所得の再配分が実行されないのです。少子化問題は国家的な大問題です。老いも若きも、みなさんで真剣に議論する必要があります。

 

テレビで自民党の若手政治家が、少子化問題について議論していました。なぜかみなさん、育児休暇のことばかり議論するのです。日本の少子化問題は、育児休暇のレベルまで全然達していません。日本の政治家は少子化問題の本質を議論しません。自分の票にならず、支援者からの陳情も少子化問題に関することがないのでしょう。繰り返しますが、日本の政治家は、日本の未来に対するビジョンがなく、無責任と言えるでしょう。

 

 

 

9.教育格差問題

 

教育格差問題は、日本の全体の中で、特に東京がかかえる問題です。経済的に裕福な家庭の子供が一流大学に合格できて、一流会社に就職できて、経済格差が世襲され、貧困の連鎖が生まれているという問題です。先に述べた、貧困格差問題と少子化問題を解決できれば、教育格差問題は、かなり解決できます。

 

教育格差問題は日本の国力衰退にも影響がある深刻な問題です。問題の根本的解決は日本の教育制度、大学入試制度、就職制度、会社の人事制度など、全てを変える必要があります。東京都だけでは、問題解決はできません。少し長くなりますが、私の持論を述べます。

 

日本は、幼稚園、小学校からお受験があり、学習塾に通い受験勉強をすること自体、異常です。幼少期を受験勉強漬けになる子供が、将来大人になって、本当に世の中に貢献できる人間に育つのか、疑問です。世界で学習塾がある国は、日本、中国、韓国ぐらいしかないのです。なぜ他の国に学習塾がないのか。その理由は、学習塾で、受験テクニックを学ぶ必要がないからです。なぜ必要がないのか。それは、大学受験に受験テクニックが必要ないからです。そもそも、大学入試で偏差値がある国も、日本、中国、韓国ぐらいです。先進国で教育を研究している国は、教育方法を工夫しています。日本のように、先生の話を聞くだけ、暗記するだけ、ペーパー試験の勉強だけ、という意味のない勉強はしません。もちろん、マークシート方式の入試試験なんて、ありえません。

 

アメリカでは、小学校1年生から、生徒各自が自由に研究をして発表します。そして、発表の内容について、生徒で討論をします。何も発言をしない生徒は、評価されません。そうした勉強方法が、大学卒業まで続くのです。大学入試は、学力を全く評価しない訳ではありません。学力は高校の成績で評価します。また学力の基礎を問う、全国統一模試が2科目ぐらいですが、年に数回行われ、高校生は自由に受験して、一番いい点数を大学に提出します。個別大学の学力試験はありませんから、偏差値はないのです。他に大学入試に必要なのは、先生の推薦状、大学志望動機、高校時代のボランティア活動などの記録、自己PR、面接など、様々な面を見て、学生の選抜を検討します。選抜に重要なことは、将来、実社会で役立つ人間に育つか、他人にない個性があるか、発想力、想像力が豊かか、などを見極めるのです。決して、ペーパー試験だけでは、学生を評価しないのです。

 

ヨーロッパは各国個性的な教育をしているようですが、やはり、日本のようにペーパー試験のみの勉強はしていません。ヨーロッパは子供時代の生活そのものを大切にしています。受験勉強で忙しいような生活はしないのです。子供は小学校1年生から、家事手伝いをします。小さい頃は、食事のお皿を並べるぐらいですが、大きくなると、親と一緒に食事を作ったり、あとかたづけをしたりして、家族みんなで協力して家庭生活を営み、家族団らんを楽しみます。日本のお母さんは、家事を手伝う時間があれば、塾へ行って勉強しなさい、と言いますが、ヨーロッパには塾がありませんし、日本のような大学入試試験はありません。北欧諸国などは、小学校では通知表がないし、中学校までは宿題すらありません。大学受験は、例えばフランスの場合、高校卒業時にバカロレアという試験を受けて、大学入学の資格を取得できれば、どの大学にも無試験で自由に入学できます。フランスの場合、大学とは学問を究めるところであり、日本でいう大学院のような存在です。

 

日本の大学受験は受験産業が研究して、受験テクニックを生み出しました。子供は受験テクニックをひたすら学ぶので、必ずしも頭のいい子供が一流大学に合格するのではなくなりました。経済力のある家庭の子供が一流大学に合格するのです。そして高校までの受験勉強に疲れて果てて、大学では遊んでしまいます。偏差値の高い大学に入学することが、一流会社に入社するためのパスポートになるのです。

 

日本の教育は、文部科学省が学習指導要領を作り、全国均質の教育をさせます。使用する教科書も、文部科学省の検定を受けます。欧米の先進国では、こんな教育はありえません。各学校が自由に教科書やテキストを選定して、各先生が自由に授業をします。ですから、先生の力量により、授業の内容に差が出ます。日本では、大学教育まで、文部科学省が指導します。もう笑えてきます。アメリカの大学では、大学の先生は生徒から評価を受けるし、研究論文などの実績からも評価を受け、大学の先生も競争させられて、ダメな先生はクビになります。アメリカの大学は、生徒のみならず先生も競争するのです。

 

日本の大学生の就職方法は、世界で日本だけの新卒一括採用という方法なのです。しかも就職協定があるので、日本の大企業は短期間で大量に学生を青田買いするのです。だから、とりあえず偏差値の高い大学から選抜しようということになるのです。就職方法が通年採用となり、就職協定もなくなれば、企業側もじっくり学生を選別できるので、あまり偏差値にこだわらなくなるはずです。さらに、これまでの日本企業は終身雇用でしたから、一旦、給料の高い大企業に就職すれば、生涯安泰なのでした。だから、偏差値の高い大学入学を目指すため、受験戦争が発生して、人生に意味のない、受験テクニックを学ぶのに血まなこになるのです。しかし、今後の日本では終身雇用は崩壊します。大企業に就職できれば安泰という時代ではなくなります。従って、偏差値の高い大学に入学する意味も薄れます。

 

これからの日本で安泰な人生を送りたければ、自分自身の価値を高めるのです。自分の値段を上げるのです。そのための勉強をするのです。海外では、キャリアパスという自分自身の値段が付けられて、それにより仕事と給料が決められます。キャリアパス重視の海外では、何の仕事をするかが大切ですから、会社に目的意識をもって就職します。ですから、日本企業のような総合職という採用はないのです。会社で人事部による人事異動もありません。各部門ごとに人材を採用して、社員はそこで専門的な仕事を学びます。転職というキャリアパスは、自分の値段を上げることになるのです。自分の実力に見合う給料をもらえる社会は、平等な社会と言えるでしょう。日本の今までの社会は、自分の実力とは関係なく給料が決められる社会でしたから、不公平な社会でした。

 

みなさん、日本の教育制度がいかに異常か、分かりましたか。日本の教育では、子供が不幸であり、立派な大人に育ちません。これからの日本の社会では、一芸に秀でた人間、とがった人間、発想力、想像力豊かな人間、個性豊かな人間が求められます。そうした人間が活躍できる社会にしないと、日本は国際競争に勝てず、衰退するのみです。日本では教育改革が待ったなしです。

 

私は、教育格差をなくす一番いい方法は、実社会で、学歴による差別をなくすことだと思います。大学に進学しなくても、高卒でも社会で活躍できて、実力次第で高収入を得られる社会が理想です。もし貧乏でも大学に進学したいなら、大学の評価により、優秀な大学生には奨学金を無償で提供する制度もいいかもしれません。アメリカはこのような制度があります。日本人は変な平等主義がありますが、優秀な学生には授業料を免除するといった競争原理を、教育の世界にも導入すればいいと思います。

 

 

 

おわりに

 

日本国憲法第25条をご存じですか。

 

すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

 

国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

 

高度経済成長時代、日本人は1億総中流と呼ばれていました。日本は格差がなく、みな平等で、日本は世界で一番成功した社会主義国家と揶揄されていたのです。今から約30年前、バブルが崩壊したあたりから、状況が変わりました。その後、弱者に負担の重い消費税が導入されて、同時に富裕層を優遇する所得税と法人税が減税されて、格差の拡大が始まります。さらに労働者派遣法の改定により、非正規労働者が増大しました。日本の経営者は非正規雇用を増やして利益を確保する、弱者切捨ての経営をしたのです。この30年間、日本経済が伸びず横ばいだったので、貧困層の生活はひどくなるばかりでした。先進国30カ国の中で、貧困率が最悪となったのです。現在の日本人の生活は、憲法第25条を違反しているレベルです。

 

日本人は、働いても働いても、豊かになりません。ヨーロッパの従業員なんて、毎日定時に帰り残業はせず、有給休暇もしっかり取得して、夏には1カ月バカンスを楽しみ、それでも日本人よりたくさん給料をもらっているのですよ。ラテン民族のイタリア人やスペイン人のイメージは、仕事を適当にやって、夕方には昼寝をして、深夜遅くまでワインを楽しんでいるイメージではないですか。(すいません、半分冗談です)それとは対照的に、日本人の生活は深刻さが満ち満ちています。日本は何かおかしい。

 

日本の経済が成長しないのは、政治家、官僚、経営者の責任です。その根っこにあるのは、日本の教育が悪いと思います。特に、最近の日本社会は、弱者切捨てが公然と行われていて、貧しい者は努力が足りない、と言われているみたいです。しかし、本当にそうでしょうか。日本社会は自由平等の競争社会ではありません。不公平な社会です。ですから、一概に、弱者は努力が足りない、自己責任だとは言えません。それに、憲法25条があるでしょう。政治家は憲法25条に責任を持つ政治を行わないといけません。

 

あまり表面にはでませんが、日本は外交で負けていることも日本が貧しい原因だと思います。日本は120兆円の米国債を保有して、恐らく米国株も相当保有しています。日本人の金融資産が日本人のために使われず、アメリカ経済を支えているのです。また日本の技術はどんどん中国に流出して中国の発展を支えてきました。日本企業の海外進出先も約50%近くが中国ですが、まるで中国を豊かにするために進出しているみたいで、中国が大成長したのに対して日本は全く成長できませんでした。このように、日本は金融でアメリカに富を搾取され、産業で中国に富を搾取されています。日本人がまじめに働いても、ちっとも豊かになれない訳です。

 

私はロンドンに住んだ経験があります。ヨーロッパにあって、日本にないのは、こころの豊かさです。ロンドンの街は電柱が1本もなく、看板もなく、町並みは美しく、道路は緑豊かで、街の30%は芝生の広がる公園なのです。博物館や美術館も入場無料で、ミュージカルやコンサートなど文化的なイベントも非常に盛んです。イギリスではロンドン以外の地方でも、私は電柱を見たことがありません。さらに、イギリス以外のヨーロッパ各国にも旅行に行きましたが、電柱を見たことがないし、緑豊かな町並みは美しい。ヨーロッパで発電所の計画がある場合、住民に電気を供給するために電線を通すことになると、景観が損なわれるとして、計画が中止になるのです。経済効率優先の日本では考えられません。電柱が立ち並び、経済効率優先の日本の街の景観は、ヨーロッパの街の景観と雲泥の差があります。東京都庁のある新宿副都心の高層ビルが立つ場所は、かつては新宿公園があった場所で、公園を潰してビルを建てたようです。こんなこと、欧米人が知ると、日本人はクレージーと言われるでしょう。新宿駅前の公園は都民の貴重な財産なのです。そこにビルを建てるなんて、なんてもったいないことをするのでしょう。私は、日本人は経済効率優先で、こころの豊かさを求めないと思うのです。博物館や美術館やミュージカルやコンサートなど文化的なイベントも、日本人はビジネスとしてしか考えません。欧米人はそうした文化に寄付をしてサポートするのです。文化はこころの豊かさなのです。現在の日本人は生活が慌ただしく、貧困層は生活が苦しく、こころの豊かさを求めるレベルまで達していないかもしれません。私は日本人の生活が豊かになり、何でも経済効率優先ではなく、こころの豊かさを求めて、時には非効率な生き方をできるようになってほしいです。将来は、東京の街から電柱がなくなる日がくるといいですね。まだまだ先の出来事だと思いますが。

 

いろいろ主張しましたが、私は世間でいう、いわゆる左派ではありません。自由競争こそが国を発展させますし、公平な競争の基、努力が報われれば、当然、豊かになる権利はあります。但し、豊かなものは、相応の税負担はすべきだと思います。私の主張が少しでもお分かり頂けたら、幸甚であります。

 

 

 

石井 均

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さぁ、はじめましょう